【お洒落なドレープパンツ】 素材違いの楽しみ方
【定番ギャザードレープパンツ】 素材・デザインの変遷
スカートを履いて販売していますと
『パンツですか?』 と聞かれることが増えました。
直線を立体に。平面を立体に。
そんな感覚で製作したスカート。
ドレープが流れてしまわないように
身体の曲線をきれいに覆う形になるように
そう願いながら作ったスカート。
そのスカートを履いて販売していますと
面白いことに『パンツですか?』 と。
最初に製作したのが、ハーフリネンのブラックパンツでした
1.ハーフリネンの生地を広げて
2.スカートのパターンを置いて
3.パンツになるように裁断していきました。
(パンツは、脇のスラッシュポケットが付いています)
《脇のギャザー部分 8.5㎝巾》
すると。
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1.裾を絞ってほしい
2.イエローパンツがほしい
3.もう少しワイドがいい
4.さらっとした素材がいい
5.短い感じがいい
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といろんなご要望をいただき少しずつ製作して参りました。
面白いもので、今度パンツを履いていますと
『スカートなんですか?』なんて聞かれて
きっと人間は目の前のものを
自分の欲しいものとして捉える傾向があるんだろうな
幻想を捕まえようと、視覚を使っているのかもしれない
そんな風に感じたりもしていました。
1.裾を絞ってほしい
確かに、裾にゴムが入りますと
丈の調整が効き、どんなポーズの時も便利です。
お客様の中には『ゴム上がりを○○センチにしてください』
と明確なご指示をいただくこともありました。
お手持ちの履きやすいパンツの裾回りのサイズ感など
それぞれ大切な数字をお聞きするときなどは
お客様にとっての完成の服に向かっているんだな
という感じが、とてもワクワクするものでもありました。
上記は、きゅっと絞ったタイプのパンツです。
2.イエローパンツがほしい
落ち着いた色目が多い sousakufukutomo の服ですが
『このデザインで、イエローパンツがほしい』 とのお話しを受けて
ほんとかなと最初はイメージが湧きませんでしたので、そのまま放置していました。
数か月後 『〇月○日に使用する予定があるので、作ってほしい』
と 改めてご依頼があり作ってみました。
作ってみての第一印象は 「かわいい!」
自分は履ける感じがしませんでしたが、イエローパンツ自体はかわいい。
そんな感じで納品させていただき、後日お写真を頂きました。
なんてステキなの!!
すごく着こなしてくださっている!!
インスタなどでも、何度も使用させていただいておりますが
この感じをイメージしてくださってのご依頼だったんだと思うと、感慨深くてうれしくて。
【人が着てくれて完成する服】 とは 【お客様の手に委ねて完成する服】
とも言えるのではと感じた出来事でした。
3.もう少しワイドがいい
ギャザードレープスカートも、ギャザードレープパンツも
比較的、たっぷりのサイズ感でお作りしておりますが
更にゆったり感が欲しいとのご要望で
もう少しワイドにしてみました。
思った以上にかっこよくなりました。
更に、素材を変えますとイメージが変わってきます。↓
4.さらりとした素材がいい
ワイドになったギャザードレープパンツ。
さらりとしたポリエステル系の素材で作ってみました。
素材が変わりますと、雰囲気がガラリ と変わってきます。
上記の写真は、しっかりとした落ち感と ドレープ性もある素材。
お召し頂ける場所も広がってくるようです。
特に、出張の多い女性方に喜ばれました。
このギャザードレープパンツをお気に召してくださったお客様から。
より軽くて薄いポリエステル系の素材で(暑がりなので、ここ重要というご注文)
3点のセットアップを作っていただきたいとのお話しをいただきました。
1.ギャザードレープパンツ
2.アシメトリーブラウス
3.ボレロ
その後、お客様からのお写真をいただき
素晴らしいコーディネートに釘付けでした。
パターン上、3点を組み合わせてお召しになれる数字ではなく、
どのようにしてお召し頂いているのか、何度拡大して見たかわかりません。
【人が着てくれて完成する服】 とは 【お客様の手に委ねて完成する服】
改めて実感したコーディネート。本当に感謝です。
5.短い感じがいい
膝の出るような丈もあったらいいな、というお話しをOLさんからお聞きして
ドキドキしながら お作りしていたギャザードレープのハーフパンツ。
たまたまお越しくださったお客様。
見た途端 『これ!こういうの探してたの!』
と仰ってくださって
こちらはびっくり。
後日下記のお写真いただきました。
カホン奏者のお客様。
初めて見ましたこの楽器。
スカートから始まったパンツ。
お客様との交流で進化し続けたギャザードレープパンツ。
お召しくださるお客様あってこそ。
お写真からも、ご納得していただけるかと思います。
こちらもハーフパンツです。
ベージュの ベルベット風な素材の
少し長め、膝が隠れるくらいのハーフパンツです。
カシミアノースリーブセーターとのコーディネートでシックな雰囲気でおたのしみ頂けます。
▼こちらから商品をご覧いただけます。
まとめ
スカートを履いていたら、パンツですかと聞かれ
パンツを作ってみようという流れになりました。
そんなシンプルな動機でしたが、全体のボリューム感や丈感、
素材感などを変えることで様々なシーンが思い浮かぶパンツができてきました。
お召し頂くお客様方のコーディネートで、どんどん幅が広がったようにも感じます。
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1.裾を絞ってほしい
2.イエローパンツがほしい
3.もう少しワイドがいい
4.さらっとした素材がいい
5.短い感じがいい
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ギャザードレープスカートの最初のデザイン目的は
1.楽で
2.きれいに見えて
3.重ね着できる でした。
そこから派生したパンツ。
その後、お客様とのお話しの中で気づいたことは、
お膝の調子があまりよくなかったり、お膝のラインを気になさっている方
また、コルセットをしなくてはならない状況の方などに喜ばれているということでした。
思いがけず、お客様の日常に役立つものとしても
受け入れていただけることが何よりうれしかったです。
ファッション性というよりも、デザインが日常の機能性あるものとして存在することの意義。
そういった部分で何かできることはないか、そう考えることも多く、期せずしてその状況に遭遇できたことが一番の収穫ではなかったか、と思っています。